プロローグ

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プロローグ

30年前のハワイ、真夜中の薄暗いアラワイ運河。 車もほぼ通っていない。 そこへ、シルバーの車が走ってきて、川沿いにゆっくり停まる。 そのあと、何かが、運河に落ちた。 そこにはサンダルが綺麗に揃えられ、置かれていた。 近くには睡眠薬の瓶。 そして、生後数ヶ月の赤ちゃんが、タオルにくるまれて置かれていた。 シルバーの車が立ち去る。 数分後、1人の男が歩いてやって来た。 泣いている赤ちゃんをそっと抱き上げ、大声で叫んだ。 「誰かー!警察に連絡してくれー!誰かー!助けてくれー!」 その声は暗闇を突き抜け、響いていた。
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