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【ツアー １日目】
広い空港内は、人でごった返していた。
カウンターKは、１番の人の多さだった。
「守口亮ファンツアーの方は、こちらでーす！」
大声で叫ぶ、桜子。
「神山、省略したなー」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ！あんな長ったらしい名前なんて、言ってらんない！」
「ま、そうだな、社長もいないし」
「もう！そんなこといいから、まだ来てない人、探して来てくださいよ！」
大田原は、いつもおおざっぱでマイペース。
逆に、桜子は、きっちりで手を抜かない。
だからこそ、仕事がうまくいくのだ。
「すみません、守口亮さんは一緒に出発しないんですか？」
１人の女性が聞いてきた。
「あ、はい、そうなんです、守口亮さんは、もう先に行かれてるんです、申し訳ありません」
「あっそ！」
そう言って、列に戻っていった。
(一緒になんか行くわけないでしょ！アホが！)
桜子は、顔は笑っているが、心はそんなことを言っていた。
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