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※※※春花の変化・2
和希
「春花、おはよう。
昨日、あれから大丈夫だった?」
昨日、体育の授業でボールが直撃して保健室に運ばれたのだ。
一応、その後授業に戻って来たが心配でたまらなかった。
春花
「うん!大丈夫。
僕が保健室に運ばれた後、ずっと側に居てくれたんでしょ。
ありがとう。」
和希「い、いや、全然!」
保健室で眠って意識が無い春花にキスをした事を思いだし、ぎこちなくなる。
春花の唇に目線が行ってしまって感触を思い出してしまう。
『自分の気持ちに気づいたのは、ほんのつい最近。
夜、ベッドで天上を眺めながら髪の感触や匂い、抱き着心地だったり着替えの度、日に日に色っぽく変わっていく体つきを思いだしては自分を慰める毎日…。
もう、この思いを仕舞込めそうに無い…。
「好き」だと言ったら困らせてしまうだろうか…。
この気持ちを知ってしまったから、笑顔を向けてくれているのに辛くて仕方ない…。
今までのような友達に戻れなくなってしまうだろうか。
たった、2文字を伝えられなくて苦しくて押し潰されてしまいそう。
独りよがりの、この思いを受け止めてくれるだろうか。
きっと、春花を悲しませてしまう…。』
春花「ねえ!聞いてる?」
和希「え? ゴメン、ぼーっとしてて聞いてない。」
春花「今日、お前ん家行っても良い?」
和希「え、…。」
春花
「2次元目の授業、英語あるじゃん。
絶対、宿題出すから一緒にやろう?
お前、英語得意だから…教えて欲しい。
迷惑かな…?」
和希「ああ、良いぜ。」
春花「やったー!ありがとう。
じゃ、学校が終わったら一緒に帰ろ。」
屈託の無い笑顔が向けられ、それだけで幸せになれる。
一番、大切にしたい存在。
色々、考えるのは止めにしたー。
~
チャイムの音
〈キンーコンーカンーコンー〉
生徒達が各々帰宅をする。
春花と和希も仲良く下校した。
2人の家は比較的近くて、互いに距離は徒歩で15分弱。
和希の家は閑静な住宅街にあって、とても静かで近くに大きな緑豊かな公園もある。
住みたい町上位ランクのエリアだ。
鞄から家鍵を出して開ける。
「どうぞ、入って。」
「うん。お邪魔しまーす。」
家の中には誰も居ない。
両親は航空関係に努めており、パイロットとスチュワーデスでは、帰宅時間も深夜になったり、国際便のシフトになれば帰宅は出来ない。
兄弟もなく一人っ子な為、和希は幼い頃から寂しい思いをしていたが、高校生にもなれば親が家に居ない方が気楽だ。
「飲み物を持って行くから、2階の俺の部屋で適当に座って待てて。」
「分かった。ありがとう。」
和希の部屋に入る。
シンプルな綺麗に片付いた部屋。
アイドルなどの余計なポスターは一切壁に貼っていない。
机とベッドとモダンなデザインの本棚。
以前、ごちゃごちゃしてると落ち着かないんだ。と話していた。
ジャケットを脱ぎベッドを背にし、クッションをお尻に敷いて座って和希が来るのを待つ。
ガチャ…。
「お待たせ、んじゃ宿題始めようか。」
模擬試験上位の和希は教え方も上手で字も綺麗。自慢の友達だ。
1時間ほどで宿題が終わった。
春花がうーんっと背伸びをしてベッドにコロンと寝転んだ。
「あー終わったー。
ホント、頭良いよな。」
「なんだよ。」
「背も高いし、顔もカッコいいし、頭も良い、おまけに優しい。
絶対、女子にモテるだろ。
羨ましいよ…。」
その言葉を聞いて、ベッドに寝ている春花の両腕を掴んで逃げられないように左右に押し付け覆い被さった。
真剣な瞳で上から見つめられる。
「えっ?怒らせた?」
「違う。俺は優しくなんかない。」
唇に届く感触ー。
強引に口を舌で、こじ開けられ激しく貪られる。
「んんっ!…はぅっ…あっ」
止めて欲しくて押し退けようとしたが、両腕はガッチリ固定されて動けない。
足をじたばたして抵抗を試みていると、頭上に手首を重ねて押さえ付け、片手で器用に春花のネクタイをほどいて手首に巻き付け、ベッドのポールにきつく絞められた!
「か、ずき?…怒らせたなら、謝るからっ
だから、離して!」
何が起きたか分からず、自分が良からぬ事を言ったから、こんな状況になっていると思った。
「違う! 俺、お前が好きなんだっ」
「っ!」
「ごめん、こんな事をするつもりじゃなかった。
でも、お前が俺を煽るからっもう、我慢出来ない。」
噛みつくように唇にキスをする。
舌を入られ乱暴に春花の舌を舐めまわす。
「はぅっ…んっ…やっ…あ」
キスをしながらシャツのボタンを上から外して行く。
露になった肌をゆっくり撫でて、胸の小さな突起を探り当てる。
親指の腹でクリクリと押しながらまわす。
「はんっ…あっん…ん」
親指と人差し指で立ち上がった乳首を、力任せにギュッと摘まんで離した。
「あ!…痛いっ…やっ、だっ」
甘くあえぐ声を聞いて、もう和希の理性は失われたー。
首元にチューっと吸いつき、一気に離す。
「痛っ!」
たちまち、赤い痣が出来る。
チュッチュッと繰り返し、赤い痣を作りながら下へ降りて行き、乳首に吸い付く。
「あん!やだっ…」
胸や腹にも無数に赤い痣が増えていくー。
「あぁ、可愛い声。
そんな色っぽい声で言われたら止めらんないよ。」
「お、お願いっ、本当に止めて!」
必死に哀願する。
が、聞き入れて貰えずカチャカチャとベルトを外し、下着とスラックスを脱ぎ取られた。
「春花の可愛い…色も薄くて先っぽは、ほんのりピンクなんだね。
もう、たまんないよ…。」
舌でチロチロと先っぽを舐めまわす。
「あんっ…やん…あっ…」
そして小さな蕾を優しく包むように握り、上下にしごいた。
その手の動きに合わせて甘い声が出る。
「あんっ…あんっ…あんっ…」
口に含まれ舌で形を確かめるように愛撫する。
根元まで口の中に押し入り、上下にしごき出した。
だんだんと早さを増していく…。
「あんっ…あっ…はん…っもう、出るっ」
「出して良いよ。イッて…」
激しく口でしごかれて絶頂へと押しやられた。
「あぁー!!」
口に出された春花のモノをゴクンと飲み干す。
体を離し、起き上がる。
まじまじと春花を見ると、顔は泣き腫らして体には、赤い痣が無数に付いている。
その、姿を見て我に帰った。後悔した…。
こんな、乱暴に抱くつもりはなかった。
どこで間違ったのだろう…。
春花の腕を解放して謝った…。
「春花っ、ごめん。
謝って済まされる事じゃないよな。
本当に春花の事が好きで、欲しくてたまらなかった。
こんな…傷付けるつもりなんてなかったのに俺、最低だよな…。」
泣きながらー
「ひっく…僕、和希を…怒らせたと思ってどうしたら…ゆっ許してくれるのか、分からなくて…」
「春花は何も悪く無い。
悪いのは全部、俺だよ。
もう、友達に戻れないな…ごめん。」
「え…和希とは…友達でいたい…」
思いもよらない言葉を聞く。
酷い、最低だと罵倒されて、もう二度と近寄るな。
と言われる覚悟をしていた。
そのくらいの事をしたのだから…なのに春花はこんな俺と友達でいたい。と言ってくれた。
「本当に友達として側にいてもいいのか。」
「うん。
でも、もうこんな事しないって約束してくれるなら…」
「ああ、約束する!
もう、二度とこんな事しないから。
お願いだ…友達でいて下さい。」
「うん…。」
和希の家を出て、とぼとぼ歩く。
家まで送って行くと何度も言われたが、一人になりたかった…。
自分の中で整理をしたかったのだ。
でも、そう簡単には処理しきれない。
誰にも知られる事なく、今回の出来事は記憶から消そうと言う、結論に達したー。
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