待ち人よ 届かぬ熱を 燃ゆるほど

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待ち人よ 届かぬ熱を 燃ゆるほど ー斗真の場合ー 父が再婚する事になった。 俺の母は上品な雰囲気を纏わせながら、花の良い香りがする美人な女性だった。 優しくて俺達兄弟をいつも笑顔で迎えてくれた。 父も母を心底、愛していたー。 が、突然病に倒れこの世を去った。 酷く落ち込んで、食事も喉を通らず 日に日に窶(ヤツ)れて行く父の背中は小さくみえた…。 まだ、子供だったが初めて見たそんな父の姿に寄り添う事ができたらと考えていた。 高校生になった頃、父に好きな人でも作って幸せになって欲しい。 と伝えたが… 「俺の今の生き甲斐はお前達だから、心配するな。 まぁ、大学を卒業して社会人になったらゆっくり考えるよ。 六十近いおじさんを好きになってくれる女性がいたら。の話しだがな。」 笑いながら、話していたのを覚えている。 ある日、照れくさそうに好きな人がいる事を教えられた。 息子の俺達を紹介したいからと食事をした。 名前を恭子と紹介された女性は母とは違った美しさがあった。 黒髪で妖艶な魅力を持った、笑顔の優しい女性だ。 子供が一人、いると言っていたー。 同居する前に子供を紹介したいからと、会食 で連れてきたその子は可愛いかった。 女の子と見間違えるくらいに…。 素直で、整った顔立ちと少しの色気を感じた 自分でも気付かぬうちに「恋」をしていたのかもしれない。 隣に座る悠を見て、同じ眼差しで見ている事に面白くなかった。 何人かの女性と付き合ったが、こんなにも欲した事はない。 抱き締めて、キスをして、激しいSexで鳴かせたい… 正直、こんなガキにって笑えたよ、自分に。 好きな人が、男でも女でも出来たと… 離れたい、と言われても手離す気はない 足枷をつけて、鎖で繋いで部屋に閉じ込め、 もう離してやれないー。 こんな考えをもし、知ったら 怖がるだろうか…嫌われるのか… それでも、いい 愛してるー。 日に日に大人びて行く姿を見続けたい 与える快感で色気が増していく… 後、5年もすれば回りの男達が黙っていないくらいに美しくなるだろう あぁ、嫉妬で狂いそうだ…
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