434人が本棚に入れています
本棚に追加
※※※それぞれの一週間・斗真side
父さん達を見送って悠がこれからどうするか春花に聞いている。
案の定…気を使って俺達に自由にして欲しいと言って来た。
テーマパークなど行きたい所を聞いて連れて行くつもりだったが、今の緊張状態では逆に楽しめ無いだろう。
春花の思いを汲(く)んで俺達はそれぞれの部屋で過ごす事に決めた。
「ふぅー仕事、片付けるか…。」
パソコンを開きキーボードをカタカタと軽快なタッチで叩いて行く。
書類に目を遠し集中していると、時間が経つのも忘れていた。
壁掛けの時計に視線を向ける。
もう、12時近い。
「出前でも取るか…。」
部屋を出て春花の部屋の前に立つ。
コンコン…。 返事がない。
「入るぞ。」
ソコには春花の姿はなかった。
悠の部屋に居るのだと思い、悠の部屋もノックする。が…返事か無い。
中を確認すると悠も居なかった。
何も考えず、1階へ降りる。
リビングキッチンのドアに手をかけたー。
「んんっ…だっ…めぇっ」
春花の鼻にかかった甘い声…。
予期せぬ事がおこっている。
『あいつ!』
静止させる様に中に入り問いただす。
「何、してる。」
キッチンが邪魔で春花が何をされているのか分からない。
下の方の何かを見ながら顔を赤く染めている。
ズカズカと進み2人の前で腕を組む。
指に舌を絡めながら愛撫して、自分の物だ。と言わんばかりに俺を鋭い瞳で見ながらゆっくり離した。
『こいつっ、お前がその気ならっ!』
悠に愛撫されている事も、それによって甘い声を出した事も斗真に火をつけるには十分過ぎた。
ポーカーフェイスを装(よそお)っているが、光る眼孔は真っ直ぐに悠を見つめ、怒りをぶつけていた。
『俺は遠慮はしない。欲しいモノは必ず手に入れる…。』
無言の圧をシンシンと放つ。
苛立ちを隠しきれず、春花を強引に引き寄せ
指を確認すると、唾液で光りいやらしく濡れていたー。
水道で洗い絆創膏を張る。
料理の手伝いを申し入れると「嬉しい」と初めてまともに顔を向けてくれた。
その笑顔がなんとも可愛いらしくて今にでも、抱き締めたかった。
春花が作ったオムライスはケチャップライスにトロトロの卵がご飯を覆い被さっている。
実に旨かった!
3人で片付けをした後、春花を先に部屋へ行かせた。
悠
「春花の部屋で2人、何をするき?
手を出したら分かるよ。隣だからね。」
『手は出すさ。お前も出したんだからな。』
斗真
「お前に関係無いだろ。
何、考えてんだよ。勉強を教えるだけだろ」
余裕で答える。
斗真「論文頑張れよ。」
どう、迫ろうか考えながら2階へ上がったー
最初のコメントを投稿しよう!