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『お兄ちゃん、…ううん、ほたるん。楽しんで!』
歓声が遠くから聞こえる中、ほたるは一通の小さな手紙を読んでいた。うしろを振り向くと、けいがいたずらっぽく笑っている。
『わざわざ手紙で言うことでもないでしょ』と思いながらも最後まで読む。最後の一文で、けいが伝えたいことがわかった。
「ありがとう、行ってくる!けいも楽しんで」
「うん!」
ほたるは嬉しくて、けいのそばまで行って優しく頭をなでた。喜ぶほたるに、けいも嬉しくなって笑顔になっていた。
「みんな、行こうっ!ファンのみんなが待ってる」
そして、ほたるはもらった手紙を大切にポケットに入れてから、メンバーのもとへと駆け寄った。ほかのメンバーも笑顔で頷き合って、ステージへと歩き出した。
『ぼくを暗闇の中から救ってくれたほたるんの光は、これからもずっと、Wishbirdやファンのみんな、そして、ぼくたち家族の道しるべだよ』
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