♯1 十秒探偵ショパン✨💕

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♯1 十秒探偵ショパン✨💕

「ねえェ、覚えてるゥ?」  石動(イスルギ)リオは、まるで恋人のように美少年ショパンの肩に頭を乗せた。  こうして(かたわ)らから見ていると、お似合いの美男美女のカップルだ。 「……」  しかし美少年のショパンは歓ぶドコロか、石みたいに固まってうつ向いている。  額から汗が滲んでいた。  リオのことが嫌いなワケではない。むしろ好きなはずだ。  ここまでショパンとスキンシップを取った美女は、僕の知る限り彼女が始めてだ。  彼の名は西園寺(さいおんじ)初範(はつのり)。  僕たちは彼のコトを親しみを込めて、『ショパン』と呼んでいた。    ショパンは頭脳明晰、眉目秀麗のジャ○ーズ系の美少年だ。  しかも名門、西園寺家の御曹司だ。  普通ならどう考えてもモテモテだろう。  しかし彼は、が激しい。普段から無口だが気に食わない人とは決して話そうとしない。  極度のコミュ障だ。    一日に、ほんの『ひとコト』くらいしか話さない。  だが運命のイタズラなのか。  彼の天才ぶりを発揮する事件が巻き起こった。  【十秒探偵ショパン】の誕生だ。    
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