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陰なる太陽
傾いてゆく太陽の中に 無数の狂気を見た
行き場のないこの胸に幾つもの波が打ち寄せて
頼りなくも築かれるけど
すぐに崩され その繰り返し
ああ、立場など馬鹿らしいだけで
躓くばかりの生き方に 嫌気もせず生きている
恋し傷つき扉閉じ 窓開け太陽に手を伸ばす
炬燵の上の蜜柑剥き一つ一つ口入れて
広がってゆくこの潤い
そんなのひと時の安らぎで
朝早く起きてモーニング
見事に負けて落ち込んで
次の日忘れて活気出ても
財布見て気づいて落ち込んで
部屋の小さな灯り点け 鉛筆出して書いてゆく
”こんな暮らし嫌さ”決まりきった書き始め
太陽は見えるけど
とても眩し過ぎて何も見えない
細かいとこなど何も見えない
太陽は汚れている とてつもないほどに
美しきリアルなんて存在しない
引き裂かれてゆく この旗を
今でも支えるもの何か
掴んでは崩し落とす この掌を憎むしかできず
静けさの中 闇へ消える光
雑音の中 被さる堕落
ああ、立場など馬鹿らしいだけで
光は影作り出す 昼の影は強く大きく
太陽は清く美しく汚れていないと言えるのか
思い思いに耽り 取り出した最後の煙草
ポッキリ折れていて テープで繋ぐんだ
強い光放つ太陽 なんて汚く嘘つきか
すべては永遠へそして
清き想いは捨てられるだろう
こんなブラインドに閉ざされ外は
土砂降りの夜中でも
おまえを捕まえてやる 愚かな汚物 そう太陽
太陽は見えるけど とても眩し過ぎて
何も見えない
細かいとこなど何も見えない
太陽は汚れている とてつもないほどに
美しきリアルなんて存在しない
1995
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