終わりとはじまりはチョコレートとともに

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「わあ……!」  追加で私の分だけホットチョコレート。  そうか……ずっとこの香りが呼んでくれていたんだ。  夢の中まで。  レンジにでも閉じ込めておいたのだろうか? 卵の香りほど漂ってきてはいなかったということは……。 「まだ、一年もたってないけどさ」  くふふ、と小粋な演出に感動していると、やけに感慨深げな笑顔で彼が向かいの席に着く。 「鈴の好みはよーくリサーチしたつもりだよ」  そして差し出されたのはGOD○VAの特大サイズ。 「ぶっ」  確かにチョコ好きだけど、嬉しいは嬉しいプレゼントだけど……。このサイズをどうしろというのか。  甘いものがあまり好きではないこの彼が手伝ってくれるとも思えない。
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