少女Aの遺書

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締めの言葉、思いつかないや。結局だらだらと書き綴っちゃった。 遺書とも言えない遺書だけど、これが最後の手紙。ありがとうなんて言わないよ。寧ろ、こんな世界に生みやがってって、未来栄光恨んでる。私という恥さらしな子供が死んでよかったね。私もようやく呪縛が解ける。 これから先に待っているのが、地獄なら上等だよ。葬式は献杯じゃなくて乾杯でもしてくださいね。思いつく限りの苦痛を背負いながら生きていてください。そして、私がこれまでに嫌った人も、私のことを嫌っている人も死ね。 あぁ、カーテンを閉めても差し込んでくるおひさまの光が、うるさくてしょうがないの。夜だけは私を裏切らなかった。最後まで一緒にいてくれて、ありがとう。                  5月14日(金) *****
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