少女Aの遺書

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「死にたい」なんて、結局逃げでしょうね。甘えでしょうね。勝手に言ってろです。私はたぶん、もともとこういうにんげんだった。いや、にんげんですらなかったかもしれない。人間になりたがったゴミか何かかな。 私は、友達が少なかった。コミュニケーションが下手だった。他人を信じることが出来なかった。両親の気持ちを平気で裏切った。顔もよくなかった。自分を人間だと思えなかった。自分だけが不幸だと感じた。どこにも居場所を見つけられなかった。だからこんなクズになり下がった。 まっとうに行きたかった。愛されたかった。必要とされたかった。綺麗な顔でよく笑う女の子でありたかった。幸せですと、自信をもって答えたかった。居場所が欲しかった。何より、にんげんとして生きたかった。 18年間生きて分かった、今更にんげんになんてなれない。この先もずっと、私は変わらない。変われない。分かってたんだ、そんなこと。両親にも訴えた。私はきっと変われない。ずっと同じ過ちを繰り返す。それが私。
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