少女Aの遺書

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あぁ、どうして。生きるのってこんなに難しいんだろう。息苦しいんだろう。大変なんだろう。どんなに人気な有名人ですら、死を選ぶことがある。何となく、芸能人の自殺のニュースが流れるたび、得体のしれない虚しさに包まれる。あぁ、私が死んだら、どれだけの人が気づいてくれるんだろう。誰にも気づいてもらえないのが、たまらなくうれしくて切ない。一人にしてほしいのに、独りにはなりたくないの。 頑張って生きても、幸せの数と、苦しみの数は同じじゃない。ほとんどの人が、苦しみの多さに嘆いてる。生きている些細な幸せが、苦しみに勝るなんて到底思えないのに、どうしてみんな生きることを選ぶんだろう。美味しいご飯も、きれいな景色も、知りたいはずなのに、価値を見出せない。 やりたいこと、たくさんあったはず。でも辛いことを我慢してまで、それをやりたいかと言えば、微妙なのもまた事実。
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