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青春の頃
「絶好のキャンプ日和ーー!」
大学生である船橋は、仲間である山本に高木、紅一点である高橋を連れてキャンプへと来ていた。そのキャンプに船橋はキャンプ道具以外のものを持ち込むことを禁止し、なるべく原始的なキャンプをしようと電気類の持ち込みも禁じた。
「原始的ってなんか健康的だよな!」
一人だけ、テンションの高い船橋に三人は冷たい目線を送るが、至って穏やかにキャンプは進む。
「高橋さん、料理するんだね」
「山本くんだって手慣れてるよね?」
昼はバーベキューだったが、夕飯はカレーにしようと高橋と山本が野菜を刻む。船橋と高木は火の番だが、高木は文庫本をのんびり読んでおり、実際動いているのは船橋だ。
「なぁ高木、ちょっとは火を見てよ」
「そんなの言い出しっぺの船橋がやれよ」
「冷たいなぁ」
高木はテントを張ることだけですでに疲れていた。できれば早くに食事をとって眠りたい。暗くなってしまえば本は読めない。今は火があるが寝るときは灯りもなく、真っ暗闇なのだ。
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