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全てを差別できない
人間の脳には限界がある。そのため、人間が思考するときは、なんらかのものを排除し、十割が可能な箱を創り出して、その中で真理を掴もうとする。
けれど、絶望の海ではそのような考え方ができない。全てを受け入れた上で演算しなければならず、未来予測ができるほどの頭脳を求められる。そんなものは脳を増設でもしない限り、不可能なので、差別したフリをする。
差別したフリである以上、それが活きる道も探すこととなり、別のものを差別して考えることになる。結局のところ、未来予測が可能なほどの演算をアナログで行うことになる。
脳の増設。そのアナログな手段とは、紙に書くことだ。それを残し、託し、別の考えを思考する。それが知識の泉の水となる。
天使や悪魔に助けて欲しいものだが、それは無理だ。何故なら、絶望の海に居続ける時点で既に天使や悪魔といった偶像と同じ存在になっているからだ。いいや。真なるを、心なるを求めるものは神であろう。
この世の全てのあらゆる宗教における神とは異なる。たった一人の神なる者、神のようなもの。他者からみれば、偽りの神。疑心。偽神。いいやこの世に在りもして、無いもの。心。無心。無神。
自身の無神に敬意を示せば見えるはずだ。他者の無神を想像という光を持って目に映し出すことができるのだ。この世にそれは顕現する。
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