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「ねえ、覚えてる?」
私はベッドで前後不覚とばかりに眠っている彼くんをゆすりながら声をかける。彼くんは苦しそうに呻き声を上げながら追い払うように腕を振り回した。
同棲中の彼くんは昨晩三時頃泥酔してタクシーで帰ってくると、ぐっすりお休み中の私を勢いで激しく乱暴に抱いてそのまま寝てしまった。彼くんとは逆にめちゃくちゃされてすっかり目が覚めてしまった私は仕方なくしっかりシャワーを浴びるとそのまま支度を始めて、気付けば陽も昇って朝七時。
私達が付き合い始めてから丸七年。今日はいわゆる交際記念日なのよね。彼くんは一日私の考えたデートプランに付き合ってくれるって約束なんだ。
楽しみだなあ♪
おっと、もー、そんなに乱暴に駄々を捏ねてもだめだめ! こっちは何日も前から用意してて準備万端なんだから抵抗しても無駄だよー? さあさあ支度しましょうねえ♪
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