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私はこの世界のみんなより、生きることに向いてない気がする。
だって、人と話すのは得意じゃないし、これといって人より優れていることもない。
気がつけばいつも、華やかな集団から距離を置き、一人隅っこでそれを眺めている。
もしかすると、私が自然とそうなるように仕向けているのかもしれない。だからかな、私を取り巻く環境は、いつも私に容赦なく孤独を与えようとする。
昨日、このまま目が覚めなければいいと思って眠ったのに、今日もしっかり生きていた。
金曜日、クラスメイトが冷たい顔で私を見ながら噂話をしていたことを思い出す。その時の顔が、寝ぼけた頭のど真ん中に現れて、胸の奥が気持ち悪い。
鼓動も呼吸も正常。だけど、心は異常。
月曜日は、私にとって一番嫌いな曜日。
土日の間にやり残した事はないかとか、今日から一週間、問題なく過ごせるだろうかとか。とにかく不安がたくさんで、胸がざわざわしてどうしようもないから。
無駄に大きな部屋の、無駄に大きなベッドから抜け出して、一人で住むには広すぎるリビングへと向かう。
「おはよう」
リビングの隣りにある和室に入ると、お母さんとおばあちゃんの仏壇にお線香をあげて、お花を綺麗にし、ご飯を新しい物に変える。
そして、「どうか今日はいい日でありますように見守ってください」と、唱えてみる。
ああ。一日が始まってしまう。
今日は、雨?
雨戸を閉めきった寝室でも、目覚めた瞬間からその日の天気は大体わかるのだけど、一応リビングに行って窓から外を見て確かめてみる。
湿った空気。
薄暗い、ブルーグレーの空。
トン。トン。と屋根を小さく叩く音。
雨だ。
そう思った瞬間、私の心はほんの少しだけ、楽になった。
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