また会える日を信じて

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 幾年の月日を重ねても、色褪せることのない思い出があります  長い年月を生きた中でたった数日間の優しい居場所  帰るところのない私たちにとっての憩いの場ともいえるでしょう  叶うなら、もう一度あの場所へ帰りたい  叶うなら、もう一度あなたにお会いしたい  出ることの許されない鳥籠の中にいるあなたを想わない日々はありません  私たちの道が交わらなかった理由の一つとして、  私の心に名前が付くのが遅すぎただけです  もっと早くに名付けていられれば良かった  生きている間に、あなたに会いに行けばよかった  空を飛ぶ渡り鳥ですら一つの季節ごとに、懐かしの場所へ戻るというのに、  私は何て愚かな真似をしたのでしょう  世界が終わるその日に、あなたに会いに行けばよかった  仲間たちの側を離れ難く、あなたという存在を追い求めていた私を、  愚かと言わずに何と呼ぶのでしょうか  後悔を重ねて、悲しみを重ねて、  苦しい時に思い出すのはあなたの顔ばかり  もしも、空の向こうでまた会えるとしたら、  今度こそ言わせてください、私の気持ちを  旅立つ私に「お気をつけて」と優しい声で話しかけてくれたあなたに  私は「行ってきます」としかいいませんでした  もう一度、過去に戻れるのなら戻りたい  今の私ならあなたを抱きしめて  この心に残る気持ちをあなたにぶつけていたでしょう  それはあなたの望むことではないのかもしれません  困らせたいわけではないのに、どうしようもない男の与太話に  耳を傾ける必要はありません    あの場所で、今もあなたが笑って過ごせているのなら、  きっと私の心の後悔も少しは和らぐことでしょう。
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