もっと汚して【3】

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「……んっ」  ほっぺ寄せ寄せのラブラブツーショ撮影なんかしちまったら、当然その後のコースは決まってる。 「ふぁ、ぁ、土岐ぃ」  ほっぺたが触れ合えば、自然と唇も重なる。 「うぁ……んぅ」  唇の温度を確かめ合った後は、当たり前のように舌が絡む。  ぬるぬると舌先を擦り合わせ、口内をくまなく探ってくる熱い舌の侵攻に頭の芯が痺れていく。 「はぁ……ふぅ、ん」  ああぁ、気持ちいい……これ、好き。このキス、好き。  舌同士を絡め合うキスがこんなに気持ちいいなんて、土岐とつき合うまで知らなかった。  けど、それも〝土岐だから〟だ。  他の誰でもない、土岐だから。大好きなヤツが相手だから、こんなにも蕩けるキスになるんだ。  両想いって、すげぇ。マジ、すげぇよ。ハンパねぇ。  すげぇついでに、この感覚をもっと味わいたい。 「土岐? あのさ、もっと……」 「今日は、ここまでだ」 「え?」  もっと欲しい。キスを味わっていたいとねだる声は、あっさりと俺を離して素っ気なく時間切れを告げてきた相手によって切断された。  え、もう終わり? お前、帰っちまうの?
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