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身体
ねぇ、覚えてる?
あなたと初めて、身体を重ねた日のことを。
あの日は雨が降っていて。
仕事帰りに駅の改札口でバッタリ会ったら、二人とも何故かずぶ濡れで。
まさか二人して、傘を忘れてくるなんて。
あの時は、お腹がよじれるくらい大笑いしたよね。
周りの人の迷惑そうな顔が、余計おかしくて。
とりあえず、どこかで服を乾かそうって。
濡れたまま電車に乗るのは気が引けて。
というのは、口実で。
あの時私たち、同じことを考えていたんだね。
ううん。
きっと、もっと前から。
結局、明るくなるまで一緒にいたよね。
服なんてとっくに乾いてたのに。
次の日仕事を休んじゃった。
あなたの余韻に浸りたくて。
ふふっ。
思い出したら、恥ずかしくなっちゃった。
それにしても、今日はすごい量ね。
さすがにもう、食べられないわ。
続きはまた明日にしましょう。
でも美味しかった。
ごちそうさま。
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