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ゴシゴシ・・・
シュッシュッ・・・
ゴシ・・・シュッ・・・ゴシ・・・。
たまに変な摩擦音が混じりますが、どうやら彼も私と同じように何かを擦っているようです。
もしかして・・・。
私はハッとして、グッとはきませんでしたが、ピーンときました。
彼も間違いなく、何かを・・・
おそらく壁を擦っていて・・・
もしかしたら・・・
私の落書きを消してくれている親切な男子で・・・
さらにもしかして・・・
高島くんなのでは・・・。
あぁ、高島くんが私の為に放課後、トイレで落書きを消す為に壁を擦ってるなんて・・・。
それもあんなに熱心に・・・。
力強い音から男らしさが伝わってくる・・・。
高島くん・・・
私の為にそんなに力強く擦ってくれるなんて・・・。
感激の余り、私は手の動きを止めて、涙を堪えてしまいました。
すると、
隣から音に混じって、「おぅ・・・ぱいぃ・・・」という言葉が唸り声で耳に入ってきました。
その瞬間、感激はピタリと一時停止され、真顔になった私は湧いてきた好奇心に身を委ね、壁にそっと耳を当てて聞き耳を立ててみました。
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