レディースじじい

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「結局、あたしたちはどうなってたの?」 「分かんねえ……。もう、お月さまの仕業かもな」 助六が言った。 集中治療室のドアが開いた。 ベッドに寝ている涼と医者が出て来た。 アヤカは医者に掴みかかって訊いた。 「涼は?! 涼の容態は?!」 「一命は取り留めました」 その言葉で、アヤカは腰が抜けてしゃがみ込んだ。 そのアヤカを見て、医者が微笑んだ。 「多分、もう大丈夫ですよ」 アヤカは大声で泣いた。
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