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お通夜、お葬式、初七日と忙しい日々が過ぎた。忙しさに目が回る。それに、5歳になった息子と3歳になった娘の世話で、相変わらずてんてこ舞いだ。おかげで悲しみに飲み込まれることは無かった。
だけど、フッと一息ついた時、後ろを振り向くと、あの暗い深い深い闇の穴があった。
そして小さな私が、その深淵に佇んでいる。
私は、小さな私にそっと近づいて、隣に佇んだ。
「一緒に行こう」
「……うん」
小さな返事が返ってくる。
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