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ついに発見か
やがて彼は、いつものようにカメラを提げて歩き出した。
「まだ酔いが残っているらしいな」
見慣れた筈の風景が、何だか少し違って見える。
額を押さえながらも、努めて真っ直ぐに歩みを進めていた彼が、ある場所で ふと足を止めた。道の真ん中に、ぽっかりと、不自然な程に大きな穴が空いているのを目にしたからだ。
「危ないなぁ。なんで、こんな所に……」
呟いてから、ハッとした。もしかすると、これこそが 探し求めていた伝説の落とし穴なのではなかろうか。
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