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5.光の中で
シンは興奮状態のままメイの住む港町に向かって暗闇を走っていた。
獣なんか怖くない。
この手には魔法の光があるのだ。
これをもって村に帰って、教会の知識ある人に…。
いや教会は駄目だ。むしろ港町で探すべきかもしれない。
この光を調べられる人を。
突然、シンの視界に白い人が立っていた。
さっきまで辺りはいつもと変わらない闇だったのに。
その人は体が淡く光り輝いていた。
その人には翼があった。
「それは、この世界にあってはいけないもの。第四の神の名において排除します。」
動けずにいるシンの目には何が起こったのか分からなかった。
ただ、光が、見たこともないほどに目映く、しかし柔らかく優しい光が視界を奪った。
それは魔法の光をも超える聖なる光だった。
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