聖女ではないと証明するため派手に呪ってみます

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「だから余計にだって。だいたいお前らが王家を救うようなやつじゃないのは、とっくにわかっているさ」 「さすがね、ヨハン。あんた王家の人間たちよりよっぽど見る目あるわ」  大きく頷くシャルロッテにヨハンは頬を引きつらせる。やはりシャルロッテとは、どうも合わない。魔女と波長が合っても、それはそれで複雑だが。 「俺は褒められる様な話をした覚えはまったくないぞ?」  ヨハンの指摘などシャルロッテの耳には届いていない。一方的に頷き、話をまとめる。 「とにかく私たちはそんな王家に手を貸した魔女なんて知らないし、無関係よ。というより王家を助けたとか間違いじゃない? 魔女ならなにか思惑があって近づいたのかも」  念のため、それとなくフォローしておくのは忘れない。魔女が善人だと思われるなんて自分のことではなくても心外だ。  しかしヨハンとしてはあまり興味もない話題なので詳しい事情に首を突っ込むつもりもない。 「お前らも絵について調べてくれるのは有り難いんだけど、じいちゃんに迷惑がかかるような真似は……」  シャルロッテたちをここに留めさせ、画廊の件を相談したのはヨハンの独断だ。彼女たちの存在で、余計にここの評判を落とすわけにはいかない。  とはいえこれ以上、どう事態が悪化するのか。自嘲的になる少年に対し、シャルロッテは軽く溜め息をつく。 「私たちは画廊や絵がどう言われようと関係ないし、興味もないわ。でも人々が恐れる対象がなんの変哲もない絵っていうのは癪ね。どうせなら私自身を恐れてもらいたいわ」
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