158人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫?」
病院のベッドで苦しそうにしている私に、心配そうに声を掛けて来る母。
今の状態になった私に、一番最初に心配してくれたのも母だ。
「行きましょうか」
看護師さんに言われて、私は辛いながらもゆっくり自分の足で看護師さんに付いて行く。
「頑張って」
と、見送る母。
数時間後、部屋に声が響き渡る。
「ほぎゃあほぎゃあ!」
力強く、可愛らしく泣く赤ちゃん。
私も、今からお母さんになったんだ。
綺麗にされた小さな赤ちゃんが私の側に寝かされる。
産まれたばかりでお猿さんみたいだけれど、小さくてかわいい。
私の子。
私をお母さんにしてくれた子。
イタズラをして、叱ることもあるんだろう。
きっと、イライラして八つ当たりしちゃうこともあるんだろう。
でも、それでも私は与えたいと思う。
母が私にくれた様に、私もこの子に、絶対の愛情を。
最初のコメントを投稿しよう!