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死神!?
薄っぺらいカーテンごしに月の光が差し込む。
闇の重圧から逃れるように薄黄色に光る窓をじっと見ていると、不穏なシルエットが浮かび上がった。
黒い影が持っている大きな鎌に、あたしは目を奪われる。
『死神』
そんな言葉が脳裏を掠め、あたしは優也の体をきつく両手で締め付ける。
渡すもんか、渡すもんか、渡すもんか!
あたしは窓に映るシルエットを睨み付けた。
(何か知らないけど、逃げなきゃ!)
あたしは優也を抱いて立ち上がった。
玄関に向かおうとした足がもつれる。
とっさに優也を守って体をよじったあたしは、柱に側頭部をしこたま打ち付けた。
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