これから一緒に

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秋好が上條様と隠れ家のような一軒家のフレンチレストランで話をした 俺は個室に入っていく秋好を見送り 俺にカウンターに座り、真山さんと話をした 「真山さん、お久しぶりです」 『お呼び立てしてしまい、申し訳ございません。御協力感謝致します。』 「いえ・・・・秋好・・・さんの為なので。彼の人生を歪めてしまったのは僕の責任もありますから」 『まさか・・・・あなたに非はありません。むしろ感謝しております。・・・・最初こそ、秋好様があなたに執着していたことは私自身、面倒なことと認識しましたが・・・・今ではあなたがいて、回り道をしたからこそ、立派になられて・・・そんな秋好様が、この先の上條グループには必要なんです』 「・・・・お兄様が跡を継がれると伺ってましたが・・・」 「社長の後継者は兄の秀好様で間違いはありません。 秀好さまは昨年大学を卒業され上條グループに入社しましたが、 大学では経営学を学びながら会社を手伝っておられました。 社長がことある事に勉強にと秀好様を取引先に付き添わせておりました。今は子会社を任されていますがあと2年もすれば社長の元で後継者としての準備に入ります。5年後には秀好様に社長の座を譲り康好様は会長に就任する予定です」 「そんなに優秀なお兄様ではあれば、秋好さんは・・・・」 必要なのか?そう思った。 「秀好様は優秀な後継者です。頭の回転も良く、まだお若いのに人望も厚い。しかし、優しすぎると康好様が心配しているのです。」 優しすぎる 「故に経営者にとって時には残酷な判断や指示をしなければいけない時、あの子は躊躇してしまう。そう康好様は心配しているのです。周りで騙しあいもあるし、蹴落とし合いもある。そんな時優しすぎて素直な秀好様は判断を誤るかもしれない」 「だから秋好さんを?」 「秋好様は・・・昔からカーッとなる所がありました。曲がったことが嫌いで芯が強かった。上條家に生まれてきた運命も不服としていて、でも家族を愛していたから上條家に従っていた。 だからこそ、康好様の事をを許せなかったんだと思います。 凄く激しい性格だから経営者としては冷静に欠ける。 しかし、人を見抜く目や判断能力、物事への執着心や情熱は素晴らしい。だから康好様は兄のサポートをしてもらいたいと社長は思っているんです」 ツートップで上條グループを支えて欲しい そういうことだろう 同性愛者で女性に勃たない エネマグラを入れながら奥さんとセックスをして子供を2人作った そんな話をこんな大事な話の途中で思い出した 彼はそうまでして作った息子を愛していて 信頼していて、全てを託そうとしているんだ ちゃんと見ている、そう思った
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