これから一緒に

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きっとこの人も今まで必死に生きてきたんだと思う 話し方から真面目さや優しさが滲み出てるし なにより上條様の期待に応える為に従順に生きてきた 自分のためかもしれないけれど 反発する弟を庇ってのことかもしれない 弟は自由にしてやりたくて、自分が期待に応えようと必死に生きてきたけど──────きっと限界を感じたんだろう 「秋好には申し訳ないと思います。自由になりたくて離れたのに、やっぱり戻ってきて助けてくれだなんて」 「そんなことないと思いますよ」 「え?」 「私はまだ秋好・・・さんとは出会って間もないので、ご家族の方の方が彼のことを知っていると思いますし私が彼の事を言うのはおこがましいとは思いますが・・・約1年、彼を見てきて感じるんです。 彼は家族が大好きなんです。用意されたレールを歩くタイプではないけれど、すごく気にしてます。上條グループの動きも家族がどうしてるかも。気にしていないふりをしてますけど、きっと心配してるんだと思います。」 「秋好らしいです。あいつは昔からやけに大人っぽくてクールで、それでいて兄の俺を心配して・・・影でいつも助けられていた。冷たいようで優しすぎるやつなんです。俺は秋好が必要です。父も母も・・・・」 そう秀好さんが言った後、コンコンと扉をノックする音がした 『秀好様、お父様と秋好様がお話を終えられました。お部屋に来て欲しいとのことです』 「わかりました、すぐ行きます」 そう、扉越しの真山さんに伝えた後、 「あなたと過ごして秋好は変わりました。これからもあいつをよろしくお願いします」 俺の目を見て柔らかい表情を浮かべながら頭を下げた
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