277人が本棚に入れています
本棚に追加
「道竹・・・・」
「変わってないと感じるならそうなんだよ。お前は許せなくても、お前のお父さんは俺と外で欲を吐き出してまでも家族の前ではいいお父さんでいたかった。お母さんも、お兄さんも、みんな色々抱えながら、それでも家族を愛してた。今もそうだから変わらないんだよ。お前だっていいかげん素直になれよ」
「・・・・・・・ズズっ」
「秋好・・・・泣いてるのか?」
「・・・・泣いてねぇ」
「泣いてるだろ笑」
「ズズっ」
俺は秋好の頭を胸に引き寄せて抱き寄せた
「俺のせいでお前の青春時代をめちゃくちゃにしてごめん」
「道竹のせいじゃない、全部あの変態親父のせいだ」
泣きながら悪態をつく秋好が可愛くて
俺の胸で泣いている秋好の顔を両手で掴み胸から離して
涙でぐちゃぐちゃの顔にキスをした
「ンっ・・・道竹・・・・」
「それがあったから秋好と出会えた」
「・・・・・」
「変態親父がいなかったら俺と出会ってなかったんだぞ」
「・・・・複雑」
「だからしょうがない。」
「うん」
過去をやり直したとして、上條様が男を買わなかったら
俺と秋好は出会ってなかったし、秋好が男に興味を持つこともなかったかもしれない
遠回りだったとしても、俺は秋好に出会えたんだからそれでいい
秋好も今は無理でもそう思ってくれたらいいなと思う
最初のコメントを投稿しよう!