過去も未来も

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「空港に着いたら?レンタカー借りたら真っ直ぐ道竹の地元行くよ」 「えっ?さ・・最終日とかじゃないのか・・・?」 「道竹地元帰るの嫌なんでしょ?嫌なこと後回しにしたら旅行中、気が晴れなくて楽しくないでしょ。嫌なことは早めに終わらせないと」 「いや、そもそも行かなくていいって・・・違うとこ行こう?あ、知床まで行くか?遠いけど今から行けば・・・・」 「行きません。道竹の地元に行きたいの。」 「・・・あんなとこ行ったってつまらないって言ってるのに・・・・」 昼前には家を出て空港まで移動してる間も飛行機に乗り込んでからも 何とかして俺の地元に行くのを阻止できないか考えていたけど 秋好にとって今回の旅行の目的は、北海道で美味しいものを食べることでも北海道らしい景色を見ることでも観光地を回ることでもなく どうやら俺の地元に行く事のようだ 地元に行く予定が最終日なら他の観光地で足止めをしてなんとか時間が無いからと諦めてもらおうと考えていたのだけれど・・・ 「秋好が生まれ育った場所に行きたい」 そう言ってきかない秋好に根負けした俺は 空港に着いてレンタカーを借り秋好を助手席に乗せて しばらく帰っていない地元へと車を走らせた
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