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「秋好っ」
「なんだよあのエロ親父!少しだけとか言ってめっちゃ喋るじゃん!なんなの?!元カレ気取りかよ!なんなの?あーームカつく!大体さぁっ!あの落ち着いた喋り方が気に入らないの!!変態野郎のクセになんでいつもあんなにカッコつけてんの?!自分のお気に入りが取られたんだから少しは悔しがれよ────?道竹、何笑ってんの?」
「ぷはははははっ!」
「わ、笑うな」
「だ、だってっ、あ、あきよしが、いつもと違って普通の男の子みたいで、お前、いつもクールなのに怒ったらこーなるんだなって」
「笑ってる場合じゃないですよ!道竹も道竹だ!何なの?!」
「?何がだよ」
「エロ親父と話してる時、嬉しそうだしウットリしてるし!俺がいるの忘れてたでしょ?!」
「忘れてないよ?」
「エロ親父はもうあなたのなんでもないんだから」
「うん」
「忘れてよ、あんなやつのこと」
「うん・・・・」
「・・・今日はこの後たっぷりお仕置しますから」
「うん」
「・・・・・変態エロ親父のせいで料理が冷めました」
「でも美味しいよ?ねえ秋好、機嫌直して?こんなに美味しい料理作って祝ってくれて俺は嬉しいよ?楽しく過ごそ?」
「・・・・・・・」
向かいのテーブルに座ってむくれている秋好を見て、その姿がまだ大学出たばかりのあどけなさが残る青年で
凄く可愛くて─────愛しいと思った
俺は席を立ち、秋好の席まで行き、あやすような優しい優しいキスをした
「俺はこれからずっとお前だけしか見ないから」
「・・・・もう父のことは忘れますか?」
「あの人は俺を助けてくれた人だし感謝してる。忘れる努力はするけど、記憶はすぐには消えないよ。だから俺が思い出さないくらい
秋好が俺をいっぱい愛してよ」
「・・・・分かりました」
過去は消えない
でも、悪い過去じゃないだろ?
あれがあったから俺達出逢えたんだから
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