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第11章 ラスボス登場?
――ピンポーン。
東京から帰ってきて一週間ほどがたったその日、インターフォンが鳴った。
「えー、誰……?」
漸からは荷物の予定がない限り、インターフォンが鳴っても出るな、と言われている。
セールスとかもっての外だし、不審者だったら困るから、って。
とはいえ、両親や、とくに祖父が突然、来たりもするので、モニターは確認するのだけど。
「いや、誰よ?」
しかしながら画面の向こうには高圧的なスーツの男性がふたりが立っており、その奥にちらりと若い女性が見えた。
「これは無視していい案件だよね……?」
彼らに全く、心当たりはない。
もしかしたら漸の客である可能性もあるが、漸はいま東京なのだ。
「……もしかして店と間違えているのかもしれないし。
無視、無視」
ちなみに、通り一本向こうに隠れ家的レストランがあり、そこと間違われるのはたまにある。
――ピンポーン。
「……」
無視だと決めたのに、またインターフォンが鳴る。
――ピンポーン。
さらに。
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