第7章:マナとの出会い

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 そもそもHopesの中で一番人気はヤマトだ。コミュニケーションはヘタクソな割に、亮介の完コピができるほどのギターテクもあるので男女問わずファンが多い。次にスカイ、アキラと続くがケンはとび抜けた人気はないものの、人畜無害なオカンキャラであるところも誰からも好かれる要因なのだろう。年上の女性からは絶大な支持を受けているが、まさかこんな若いファンがいるとは思わない。しかも、かなりマニアックな楽曲を知ってくれてるかなりのコアなファンであることに思わず舞い上がる。 「つーか、アイツに会わせてやりてぇな。今度事務所遊びに来いよ」 「いいんですか……?」  マナは、ぱちくりと目を瞬かせる。 「恥ずかしいアイツの話、いっぱいしてやるよ」 「おまえ最低だな」  なんだか亮介まで楽しそうなのはHopesのデビュー前の楽曲の話になったからだろうか。ドラムもなんとか様になってきた健一が亮介に手ほどきを受けながら作った懐かしい記憶が呼び戻された気分だ。  それからはマナと亮介、そして空也の三人で立ち話をした。どうやらマナの兄はHopesがインディーズだった頃からのコアなファンであり、その影響でかなりのマニアックなHopesの知識を知っている。そのたびに亮介と笑った。ここに健一がいたらもっと楽しいのに、と思いを馳せながら、三十分ほど時間を費やした。
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