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「もっ、無理……っ」
「まだ終わらせねぇよ、こちとら随分ご無沙汰なんでな」
そのまま健一を抱きあげてて身体を抱えると、一層深く、健一を穿った。
「ああっ……っ! 奥っ、やだっ…あっ」
「ほら捕まれ。キスしろ、健一」
赤く火照った身体に、だらしなく口を開いて、目を潤ませて、見たことのないいやらしい顔をした幼なじみは、もう抵抗することもなく、そのまま空也の唇に自分の唇を重ねてくる。舌をねじこめば、さっきよりも激しく唾液が鳴り、時折、吐息を漏らす。
――これはだめだ。癖になる。
かわいい顔してえろいとか、もう反則だ。ずっとこのまま永遠に腰振って、二人で快楽に溺れて、いっそ壊れてしまいたい。
「っは、健一、やーらしーな」
「な、なに……?」
「おまえ、腰、動いてるぞ」
「ち、違っ……あ、だめ、大きくしないでっ…」
「あ、クソッ、だめだ。出すぞっ……」
永遠に腰を振っていたかったのに、ひそやかな恋人の欲望にあてられ、結局、果ててしまった。しかも久々の射精は長く途切れることなく、白濁を健一の中に注ぎ込んでいく。
「はぁー……」
「あのさ」
「なんだよ」
つーか、今、まだ出てんだから、余韻に浸らせろよ。
「意外と人並みなんだね、スカイって」
「てめぇ、今、誰と比べたんだ」
「そうじゃないよっ、その、もっとねちっこく拷問みたいな感じかと」
「おまえ、俺をなんだと思ってやがる」
心無い恋人の言葉に早々と下半身が落ち着いてきた。抱えたままの健一の身体をずらし、枕元のティッシュ箱から数枚引き抜き、持っていた箱をそのまま健一に向かってぽいっと投げる。
「痛った!」
「早く拭け」
「ねぇ、急に雑じゃない?」
「ピロートークくらいはサービスしてやるから、早く拭けって」
「僕を風俗嬢か、何かと思ってない?」
ばーか、風俗嬢にティッシュの箱投げたりしねぇわ。
自分の始末をして、空也はそのままごろんと横になった。
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