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「さて、マナちゃんがこっちについたってことなら、作戦発動だな」
彰が、よっと声をあげて立ち上がる。
「お前のラジオにスカイを呼ぶところからか?」
「さすが、亮介くん。わかってるね」
「はぁ!?」
どうやら彰と亮介は同じような作戦を考えていたらしい。
「大和は明日、ネット番組の収録があるよね?」
「ある」
「そこで、スカイより俺のほうがモテるって感じの話をたくさんしてきて」
「わかった」
「おい、クソガキ」
なんだよ、すでに大和まで巻き込んでるのかよ。
「何それ、面白そう! 僕は?」
「健一は来週のMusic Hopesの収録の時、オープニングトークでスカイをいじってくれればいい」
「やったー! 得意だよ!」
「お前ら、何考えてんだ」
「まぁ悪いようにはしないから大丈夫だ」
必死で笑いを堪えてる亮介の顔に説得力があるはずがない。
「題して、Hopesのスカイ、アイドルに迫って大失敗!」
「ああっ!?」
そして、そこから金城空也史上、これまでに味わったことのない屈辱の日々が始まったのだった。
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