第2話 初夜

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第2話 初夜

結婚式が終わり、疲れた体を引きずってお風呂に入り、いつもならば『ときラブ』タイムといくところだけど――― 部屋を開けると布団がなぜか一組しかなかった。 「ひ、ひえ!」 ばんっ!とドアを閉めた。 落ち着いて、私。 今のは目の錯覚よ! まさか、両親が婿を逃がすまいと、私の気持ちもまだ追い付かないうちから、布団一組しか用意しないようにお手伝いさんに言ったの? いくらなんても、そんな外道ではないはず。 ばんっ!とドアを再び開けた。 「め、め、目の錯覚じゃない」 ドアにしがみつき、緊張と混乱で足が震えた。 完全に両親の仕業だ。 お手伝いさんを雇ってくれたと言っていたけど、あきらかに両親の手先! いくらなんでも酷すぎる。 妹の婚約者に私をあてがった挙げ句、両親から娘を『どーぞ、どーぞ!』と差し出すなんて。 そうだ! 他の部屋に行って閉じ籠ろう―――そう決意した時、部屋の中に人質ならぬ私の宝物『ときラブ』のグッズが置いてあった。 中身が見えないよう段ボールに詰められ、黒マジックでゲーム類と書いてあったけど、私の目は誤魔化せない。 この中身がなんなのか、すぐにピンときた。 慌てて駆け寄った。
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