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ぎゃああああっ!!!と声にならない声で叫んで、ズサササッと距離をとった。
「あれ?どうかした?」
「ち、近寄らないで下さい!」
「え?なんで?」
ずいっと前に出てきて、不思議そうな顔をしていた。
ひえっ!と悲鳴を上げて押入れに逃げ込むと、ピシャッと襖を閉めた。
暗闇が心地いい。
押入れ最高。
そう思っているのもつかの間、入った方向と逆の方を開けられて、顔を覗かせた。
「ぎゃっ!」
「かくれんぼ?」
ど、ど、ど、どうしよおおおお!!
結婚ときたら、こうなるのは当然の事。
「あ、あの、ま、待ってください」
「うん?じゃあ、待ってる」
バシッと押し入れを閉めた。
こ、こわっ!
なんなの!?
私の聖域(押し入れ)を断りもなく開けて。
両側から開けられないように手と足でしっかり押さえていた。
これで危機は回避できたわ。
ふう、やれやれ。
「まだー?」
押し入れの外で天清さんがぽすぽす戸を叩いている。
襖よ、私の貞操を守って!!
「もう開けていい?」
開けられるものなら、開けてみなさいっ!
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