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夢への始まり
「あー今日も疲れたな。辛いけど今は我慢するしかないよな」
そう言って、ソファーになだれ込むように腰を下ろす。
今やっている仕事は基本的には楽しいことばかりなのだが、ある時期を境に楽しいとは思える状況では無くなってしまった。
しかし、これは単に自分の所為というか、挑戦していることが原因なだけで、投げ出すほどのことではない。
ただ、少し嘆きたいだけ。不甲斐ない自分に。
いや、本音を言えば逃げたいのかもしれないがここに来るまで本当に色々とあったからこそ、最後までやり遂げたい気持ちが強い。
だって、死ぬまで続ける事だから尚更。
今の仕事、怖いくらいに自分に合ってると思っている。
性格上、賑やかな光景を見るのが好きだが、閑散としている光景も好き。
理由としては、賑やかなら楽しいと思えるし、閑散としているなら自分のしたいことが出来るという利点でしかない。
「あの時は自分でもびっくりするくらいだもんな。あそこまで戻れれば」
因みに『戻れれば』と呟いたのは仕事に関係していて、ちゃんとした意味で戻らないと色々と困ることがあり、それが先程言っていた『挑戦』という事。
「今の俺に足りないものってなんだろうな。昔ならこんなに悩まなかったはすだ」
そう、一回り昔ならこんなに悩むことはなくは無いが、今よりは圧倒的に少ない。
悩むくらいなら行動に移したりしていたが、大人になってから行動力が影を潜めた。
けど、大人になればそれが普通となるのであって、大人になってもその行動が出来るのは一部である。
「明日は少しゆっくりするかな。何も考えるのは止めよう」
四六時中、仕事モードはやってられないのでプライベートモードに切り替えて棚から一冊の本を取り出した。
「他の見たいと思いつつもこれが一番なんだよな」
本を読んでいると、段々と瞼が重くなってくるのが分かった。
やはり、この時間になれば睡魔が襲ってくるのは当然のことで、気づいたら睡魔に負けていた。
起きた時、あんなことになるなんてこの時は思う訳もない。
俺の心が本当の意味で育っていた頃。
この意味は、いずれ分かること。
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今年の春から執筆を始めましたハルです。
この作品が処女作となるので、拙い文章や言い間違い、書き間違いなどが多々あるかと思いますが、最後まで読んで頂けると幸いです。
なので、厳しいコメントでも構いませんので滅多打ちにするくらいのコメントお願いします。
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