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「ここ!聞いてる?」
「聞いてるって。かえは本当に星好きだね。」
「当たり前でしょ!こんなに綺麗なんだから!これ好きじゃない人間なんていないでしょ!」
彼女は自信満々に答えた。確かに私も星は好きだ。綺麗だし、心の中の穢い部分が全部洗われる様な、清々しい気分になる。そう思いにふけっていたとき、思い出した。幼い頃に、母から聞いた話を。私は静寂と満点の星々の中、己の親友に問うてみた。
「かえ、七夕の伝説、知ってる?」
「あれでしょ、あの…あれ?忘れたわ。」
「私の小さい頃から聞いてた七夕の話、話してもいい?」
「え!聞きたい!」
友の輝く目を見てわたしは口を開いた。
---あれは、運命でした。
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