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「ねぇカラジ、王様から頂いた、馬車とお屋敷は分かったけど
土地って、どの位頂いたの?」「はい、モトス様と同じで御座いますから
東の林と、西の林を含む、リフの花が咲いている所ですね」と
カラジは、テラスから身を乗り出し、林が有る所を、指し示した。
蕗も、身を乗り出してみたが、リフの花の海の
東と西の林は、はるか遠くに有った。
「北は、あの山の前に立っている、大樹まで」その大樹と言われる木も
遥か彼方で、大樹には見えなかった。
「とにかく、リフの花が有る所は、全て、蕗様の土地だと、覚えて下さい」
そのリフの花は、馬車が左に曲がった所から咲いていた。
「、、、、、」よく、東京ドーム何個分とか言われているけど
いったい、何個分になるんだろう?蕗の頭は、くらくらして来た。
そんな蕗には、頓着せず、カラジは「こちらへ」と
書物が一杯の部屋に連れて行き、一枚の地図を見せた。
その地図の、東寄りの大きな国を指差し
「ここが我が国、我が国の名は、緑の国と、言います」と言った後
西側に広がっている、国を指差し、ここは、お隣の赤の国
ここに有る、大きな川が、我が国との境界になっております。
そしてここが、南の海の向こうの島国、青の国で御座います」と、教えた。
この世界には、この三国しか無いのかと、思い乍ら
「緑の国が、一番大きいのね」と、蕗は言った。
「はい、我が国は、肥沃な土地に恵まれ、農業や酪農が主な産業です。
赤の国は、国土の70%が、赤い岩で、鉄を始め、様々な鉱物が採れ
それを加工する、職人が多い国です」「ふ~ん、青の国は?」
「島国ですから、漁業が主な産業となり、豊富な海産物は、わが国も
赤の国も、輸入しております」蕗は、今朝のシシャモの様な、魚を思い出した
驚きの連続で、忘れていたけど、お腹が空いて来たな~
このお屋敷、三年も空き家だったんだよね~キッチンに食材なんか無いよね
蕗がそう思った時「ただいま、帰りました~」と言う、チャドの声がした。
カラジは、蕗を伴って、一階まで降りた、そこには
チャドの他に、四人の男がいた、男の中の一人が、蕗の前に来て、頭を下げ
「蕗様、私達を、お雇い下さいまして、誠に有難う御座います」と、言う。
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