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その学校は、15歳以上の学生が学ぶ場所だと言う事で
男の子の数が多かった。
学生たちは、蕗の姿を見て驚き「蕗様だ」「何の御用かな」と
ひそひそ囁き合った。
ダニエルは、頭も髭も真っ白な老人だった。
「蕗様、ようこそ、一度お会いしたいと思っておりました」と
蕗の手を取って、強い力で握手した。
ダニエルは、自分で淹れた紅茶を、蕗の前に置き
「まず、私の事から話しましょう」と、自分は、イギリス人で
生物の研究をする為に、アフリカに行き、ジャングルで迷って
この世界に、来てしまったのだと言った。
見分けの滝に打たれて、40歳だったのが、20歳位になり
それから、この国で生物学者として、暮らしているのだと言った。
蕗は、紅茶を飲みながら「この紅茶も、先生が広めたそうですね」と、聞いた「はい、この国で、茶の木を見つけまして」
「お茶の木、この国に有るんですか?」「はい、私は、茶の木の有る土地を
当時の陛下から頂きました」「では、先生の所へ行けば
お茶の木が、見られるのですね」「ええ、茶の木に興味が御有りで?」
「はい、今度是非、お茶の木を見せて下さい」
もしかしたら、緑茶が作れるかも知れないと、蕗は期待した。
「蕗様は、私が居た、もとの世界から100年後から、来られたそうですが」
「はい」「100年の間に、向こうの世界は、随分変わった事でしょうね」
そこで蕗は、蒸気機関車が、ディーゼル車になり、更に電気で走る様になり
今では、時速250キロ以上のスピードで、15,6車両を引っ張って走ると
教えてやった「なんと!!」ダニエルは、驚きで、大きく目を開く。
「で、では飛行機は?」「はい、飛行機も進化し、今では
最大300人近くの人を乗せて飛ぶ、旅客機も有るそうです」
「、、三百、、」ダニエルは、ぽかんと口を開けた後
「想像も出来ない」と、呟いた。
「全くです、ここ10年の間に、私達の生活は、大きく変わりました。
掌に乗る大きさの機械で、世界中の知人と通話できますし
文字を書くのも、本を読むのも、様々な情報を仕入れるのも
その小さな機械や、それを大きくした、パソコンと言う機械で
出来るのです」「う~む、それは更に、想像できません」
「そうでしょうね~私達、年寄りには、もう付いて行けない時代に
なってしまいました」「そこまで変わってしまっては、我が国も
大きく変わったのでしょうね」ダニエルは、聞くのが怖いと言う顔で言う。
「他の国の事は、よく分かりませんが、イギリスでは、エリザベス女王陛下が
90何歳かで、まだご健在です」蕗がそう言うと
「女王陛下が?では、王室は、依然続いておるのですな」
ダニエルは、嬉しそうに笑った。
暫く、王室の話で、盛り上がった後
「実は、ドラゴンと言う生物は、どんな物か教えて欲しいんです」
と、蕗は、一番の興味がある事を聞く。
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