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翌日、病院へ残った、薬師のラフル以外の、屋敷の者と、花番全員
蜂屋まで呼ばれて、田んぼに集まり、パーティが、始まった。
屋敷から持って来た、高足のテーブルには、もう蕗が作ったおにぎりや
五目ずしの上に、これでもかと言う程、金糸卵を乗せ
さらに、一口大に切った海老や魚と、花形に抜いて煮た人参が、乗せられた
ちらし寿司が、一番大きなお皿、二枚に、ど~んと盛られていた。
「うわぁ~綺麗な料理!!」女性陣が、大喜びする。
蕗が、この世界に来る前、一番のお気に入りだった、焼きサバの押し寿司が
鯛を使った押し寿司と共に、これも、どっさり並べられていた。
それを見て「これは、何と言う料理かな?」男性陣が、首を傾げる。
即席で作られた竈には、大きな平たい鍋が掛けられていて
良い匂いがして来た。
蕗が「皆さん、皆さんのお陰で、お米が沢山、収穫出来ました。
今日は、その喜びを、分かち合いましょう!!」そう言うと
「では、この良き日に、乾杯!!」レイモンドがそう言って
皆は、ワインや、ビールや、ジュース等、好きな物の入ったグラスを
「かんぱ~い」と、高々と上げた。
「さて、どれから頂こうか」皆は迷いながら、次々と食べては
「美味しい!!」「初めての味ですが、最高ですね~」と
歓声を上げる、その料理の傍には、氷室から取って来た氷が入った桶が有り
中には、玄米茶と果物が、冷やされていた。
「出来ましたよ~」デルフがそう叫んで、大きな平鍋をテーブルの上に置き
蓋を取った「わぁ~~」「凄い!!」魚介類がふんだんに入った
パエリアだった「熱いから、気を付けて」デルフが、そう言いながら
皆に、取り分けてやる「熱っ」「旨いっ」皆は、ふうふうと吹きながら
その美味しさを堪能する、そこへ「もう収穫は、済んだんですね~」と
ダニエルがやって来た、収穫する所を、見たかった様だ。
「丁度良い所へ、ダニエルさんも、一緒にどうぞ」「これは、有り難い」
ダニエルも、仲間に入って「これが、日本食と言う物ですね」と
次々と、寿司を口に入れる。
レイモンドが、持って来た手風琴を鳴らし、それに合わせて、カラジが歌う
女性達は、スカートの裾をひるがえして踊り、男性陣が、その手を取って踊る
緑の国に、昔から伝わる踊りだと言う。
蕗も、手を取られて輪の中に入り、見よう見まねで踊る。
ラフルと交代した、マディーもやって来て、寿司にかぶりつく。
パエリアの後の竈に、大きな鉄板を乗せたデルフは、そこで肉を焼いた。
醬油ベースのタレを掛けた肉は、この上なく良い匂いで、皆を誘う。
「旨~い!!」「この肉には、おにぎりが合いますよ~」チャドがそう叫び
皆の手が、一斉に、おにぎりに伸びる。
「ここは、冷たい玄米茶ですね」と、玄米茶も、大人気だった。
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