闇夜を駆け抜けて

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闇夜を駆け抜けて

空が暗闇に包まれる時間に、主人が寝ている隙に、子供を抱っこ紐で抱え、荷物を手に持ち住んでいた家を出た。 主人は仕事を失い、ずっと家にいるようになった。 外出したと思えば、仕事を探していた訳でも無く、今の時期に必要な対策もせずに友人と飲みに歩いていたと言う。 口論が増え、お互いストレスが溜まり、もう限界だったので、実家に帰る旨を記した書き置きを置いてきた。 実家には前もって連絡をしておいたが、帰っても問題ないという。少しだけ安心した。 一ヶ月は実家にいようと思う。それでもし主人の態度が改善しなければ離婚しようと考えている。そうなったら子供には申し訳ないが、仕方がない。 歩き続けていると、暗闇の中で駅の灯りが見えてきた。 暗闇を抜け、切符を買い駅の改札口を通り、そのまま電車に乗り込んだ。 今回の行動が状況を変えられることを願った。
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