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話を終えた夏目は茜に声を掛けてから、優しく柊の手を引いてタクシーに乗り込む。
夏目がタクシーの運転手のに近くの総合病院の名前を告げると、車は静かに走り出した。
柊の右隣に座る夏目は何時もと違い何処か余裕のない雰囲気を発しており、左隣にいる茜は窓の外を睨みつけるような表情で押し黙っている。
他人の感情に敏感な柊が横にある二人の手を握ると、夏目は何も言わずにそっと柊の体を抱きしめ、茜は少し強めに握り返してくれた。
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