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やがて、周りと同じ考えを持たないチーに、見たことのないものが生えました。
五つ葉のクローバーです。
おばけたちの間では不幸のクローバーと言われていました。
「やっぱりお前は不幸を呼ぶんだ!」
とうとうおばけたちはチーに向かって物を投げてきました。石や枝など、硬くて痛くて、チーを傷つけるためのものばかりを。
チーは悔しくて、情けなくて、辛くて、身体が黒く黒く染まってしまいました。不幸の黒い妖怪、という名にふさわしい存在へとなってしまいました。
けれど、それでもチーは諦めなかったのです。
頑張ったチーは知っていました。
人間が落とした分厚い本を読んで知っていたのです。
五つ葉のクローバーの本当の意味。
それは、富を招く、という意味があります。
ただし、こっそり持っていると不幸になります。
だけど欲張らずに誰かと分け合えたら、幸せになるのです。
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