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プロポーズした日から暫くたった。今はもうすでにドイツの支社に異動になっている。
「ついにこの日が来たね。」
「あぁ。そうだな。」
プロポーズをした後はまずは挨拶に行った。お義父さんにはもうすでにサインをもらっていることからもわかるだろうけど、許可は貰っていた。だけど、改めて挨拶をするのは大切だと思うんだ。穂乃果は俺の親戚のところには行きづらそうにしていたが、行くと俺の両親から謝られ、今度は恐縮していた。
そして、今日は俺たちの結婚式の日だ。後は婚姻届けも今日出すから来年からは結婚記念日にもなる。
「なぁ、覚えているか?6年前の今日の日を。」
「6年前の今日?もちろん、覚えているわよ。奇跡が起きた日、でしょ。」
穂乃果の言葉に驚いてしまう。日にちまで覚えているとは思わなかったから。俺たちの交際記念の日だって覚えていなかった穂乃果がまさか覚えているとは。
「ちょっと、連夜?どうして連夜が驚いてんのよ。聞いてきたのは連夜でしょ。」
「そうなんだけどな。穂乃果はあまり、日にちを気にしないだろう。」
「そうね。だけど、流石に今日のは覚えてるわよ。まぁ、連夜がどうにかして今日に結婚式をあげようとしていたから思い出したっていうのもあるけど。」
「そっか。」
その言葉がとても嬉しかった。その事を隠すために少し素っ気なく答えてしまったけど、穂乃果にはバレてしまったみたいだ。
穂乃果。俺のこの命は穂乃果のお陰で今もあるんだ。だから、俺はこの命が尽きるまでずっと穂乃果を幸せにするよ。そのために、穂乃果。穂乃果はずっと俺の隣にいて。
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