あの日、真っ暗な公園で

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   落ち込んだまま家に帰るのが嫌でこうして真っ暗な公園で時間稼ぎをしている。  街灯もない真っ暗な公園にいると、益々気持ちも落ち込んでくる。  心と一緒に身体ごと暗闇の中に溶けていくようだ。 「やっぱり、私は駄目なんだ」  一人愚痴を零していると暗闇の中で話かけられる。 「こんな所でどうしたの?」  急な人の声に驚く。  暗闇の中で顔は見えないが薄っすらみえるのは同じ高校の男子の制服だ。 「急に声をかけてごめんね。こんな真っ暗な公園に一人でいたから心配になっちゃって」 「い、いえ。だい、じょうぶ、です」  顔が見えないからだろうか。  言葉に詰まりながらも返事をすることができた。 「それで、どうしたの?何か困ってる?」 「あっ、その」 「うん。ゆっくりでいいよ」  優しい声で促してくれた。  この暗闇の中のせいなのか、私が追い詰められてるのか、この人のお陰なのか分からないがつっかえながらも何とか今までのこと、今日のことを話すことができた。
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