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遠慮のない愛撫にびくんっとのけぞり、とっくに反応してた俺のモノはしなやかな指に翻弄されて、シーツの上で悩ましく身がくねる。
そうして、脳内も混乱していく。俺、『かーくん』って口に出してたんだ。
やべぇ。コレだけは、って気をつけてたつもりなのに。よりによって、本人に何回も言ってたんか!
「ごめん。幼稚園児ん時の呼び方、いまだにして。嫌だったろ? これから気をつける」
「別にいい。お前の声で呼ばれるなら構わない。奏人と呼ぶのに抵抗があるなら、かーくんでもいいぞ」
全身を襲ってくる官能に身をよじりながらも連ねた謝罪の言葉だったけれど、当人の土岐によって、あっさりと『かーくん』呼びの許可が出た。どこまで心が広いんだよ、お前。ほんとにドS属性っすか?
しかも、とろりと甘い、そんな罪作りな笑みなんか浮かべちゃって。俺の心臓、粉々に壊す気っすか? もっかい言うけど、ほんとにドS属性っすか?
「だから、そろそろ俺に集中しろよ。三回ぶんの濃厚なひと時を楽しむんだろ? お前のリクエストだぞ」
「はっ……あっ、やぁっ」
甘いテノールが、含み笑いとともに胸の尖りに吐息を落としてきた。
それが、とっくに固くしこってた粒をぴちゃっと濡らし、淫らに揺らす。もうこれだけで、喘ぎ声と腰のひくつきが抑えられない。
「あぁ。それと、念のため言っておくが」
「え? ひゃっ!」
「ふっ。『三回ぶん』だからといって、何度も達していいわけじゃないぞ。俺が朝まで我慢したように、お前にもたっぷり身悶えてもらう」
Tシャツも短パンも下着も。俺の着衣全てを強引に剥ぎ取りながら、放たれた声。
「ふぁっ……んぅ、んっ」
その言葉の意味と、間髪入れずに身体中を這い回り始めた指と舌の容赦ない熱に、脳髄がずきんと痺れた。
うおぉぅ! やっぱコイツ、真性のドSさんっす! 三回ぶんの濃厚さで責められるけど、イくのは一回しか許さないって宣言されちまったよぉ!
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