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玄関も綺麗にしたが、また何をされるか分からない。
そんな時だ。
晴美はどこかへ出かけるという話を俺にしてきた。晴美は他人と出かけるのは珍しい。
しかしどうしても行きたいというが誰と合うかは話してなかった。
晴美を見送る。
「…俺は…今一人か…。なんでこんな事が続くのかなぁ…。」
俺は扉の鍵をかけて身震いをした。窓の外を見ると突然手形や文字が浮かび上がってきそうでカーテンを閉めた。
晴美はある喫茶店に向かっていた。
晴美を待っていたのは和葉でもない別の女性。
それは俺の元浮気相手の志織だった。
「今日は時間を作ってくれてありがとう!」
「いいえ。」
晴美の強い口調に志織は足を組んで答える。晴美は向かいのソファに座る。
「早速で申し訳ないんだけど、もう私たちに関わらないでくれる?」
「何?」
「浮気されて!選ばれなかった腹いせでしょ?」
「どういう事よ?」
「貴女くらいしかいないのよ!私たちに嫌がらせをするのは!」
晴美は色んな写真を見せつける。
それは清掃員が『ねぇ、覚えてる?』の文字を書きかけていたり、マンションの玄関で不穏な動きをする者の写真だ。
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